バンコクでサクヤンを彫ってみる?


KANです。

 

 

昨日バンコクスタジオから戻ってきました。

梅雨明けした関東も

タイに負けないくらい暑いです。

 

 

今日はサクヤンのお話。

ご存知の方も多いと思いますが、

タイで彫られる護符タトゥーですね。

「サクヤンとは」については

ネット上で調べられると思いますので、

今回は省略させていただきます。

 

 

ストローカーのバンコクスタジオでも

サクヤンを彫ってくれとリクエストされますが、

それはあくまでも「サクヤン風のTattoo」。

本来はお寺や専門の師に彫ってもらうものですから、

刺青師に本物のサクヤンは彫れません。

 

サクヤンを彫ってくれるお寺は

ワットバンプラが一番有名。

そのほかアーチャンと呼ばれる

専門知識を学んだサクヤンマスターに

彫ってもらうことも出来ます。

 

 

バンコクで本物のサクヤンを彫ってみたい!

という方、意外と多いと思うんです。

ただ日本語のネット情報は懐疑的ですよね。

 

例えば本場のタイ料理は

タイで食べたほうが絶対美味いに決まってる。

でもそれを食べるのは自己責任だから知らんよ、

と突き放すみたいな(汗)。。。

本場タイで彫ってみたいけど

とにかく情報が少ない。

ただ実際問題として

インク、針、その他衛生面、

さらには言葉の問題もありますよね。

 

本当に危険なのか?

もし自分が彫るんだったら大丈夫だろうか?

というお客さん目線が基本。

彫師なので、当然チェックポイントも違います。

 

 

 

実際どうなのかと行ってきました^^

 

 

ワットバンプラは少々遠かったので

バンコク近郊のアーチャンを3軒ほど回ってきましたよ。

どの彫り場も外国人は行かないような

閑静な場所にありました。

 

 

1軒め。。。

ちょうど白人のお客さんを彫っていまして、

間近で施術を見ることができました。

 

バンコクサクヤン、アーチャン

アーチャン(サクヤンマスター)とアシスタント

そしてお客さんが、

部屋の端っこでコンパクトにまとまって彫っていました。

バンコクでは有名なアーチャンだそうです。

 

サクヤン、アーチャン

すごく狭いスペースでした。

振り返ると仏像がいっぱい。

ゆえに非常に近くで見られました。

BGMはもちろん無く、厳かな雰囲気です。

 

バンコクサクヤン、アーチャン

彫っている柄は

ハヌマーン(猿の姿をした神)と思われます。

針とインクは新しいものを使用していると

説明があったので

ついでにインクは何を使っているか聞いてみました。

自分たちもよく使っている

老舗タトゥーインクブランド名を言われ、

安心しました^^

これは彫師じゃないとわからないですよね。

 

バンコクサクヤン、サクヤン針

冷やかしで長居しても失礼ですので、

丁寧にお礼を伝え、彫り場を後にしました。

 

 

2軒め。。。

写真を撮ったのはこの一枚のみ(笑)。

 

このお寺の裏にある小さな小屋のような建物が

アーチャンの彫り場でした。

周りでは犬がワンワン吠え、

とてもじゃないですが

彫ってもらう気にならんな…というのが

正直な印象。

 

 

 

3軒め。。。

タクシーで30〜40分位かかったと思います。

こちらの彫り場は大変清潔で広々とした印象。

 

英語とタイ語を交え、

いろいろなお話をしてくれました。

白人、アジア人と様々なお客さんが来るそうです。

 

針も見せていただきましたよ。

左のピンクのケースは新品針、

緑の陶器は使用済みの針です。

オートクレーブ(高圧滅菌器)を用い、

滅菌しているわけではないかもしれませんが(汗)

積極的に様々なものを見せてくれましたので、

印象は決して悪くなかったです。

 

 

自身がどうなりたいのか?

どういう将来を望んでいるか?などより

サクヤンのデザインは変わるそうです。

彫った後は金箔をサクヤンの周りに貼り、

カタという祈りを捧げてくれるそう。

これでサクヤンに魂が宿るのだそうです。

この一連の流れを経なければ

サクヤンとは言えないんです。

彫師がサクヤンを彫れない理由はコレです。

 

 

値段についてですが、

タイ特有の二重価格というのがあります(笑)。

タイ人はサクヤンを彫るために

一生守らなければいけない戒律があり、

値段は無料から数百円と様々だそう。

 

ちなみに外国人の場合、

下左画像のハヌマーンは10,000バーツ(約32,000円)、

右画像のハーテウと呼ばれるものは5,000バーツ(約16,000円)。

ただ部位には決まり事があり、

正しい場所に彫らなければなりません。

 

sakyant

 

自分自身、サクヤンについての深い知識は

まだ持っていませんし、

サクヤンマスターになりたいわけでもありません。

そしていずれは

彫ってもらいたいとも考えています。

 

今回3人のアーチャンを訪ねてみて、

サクヤンは宗教的な要素が強く

タトゥーとは全く違うものだということがわかりました。

完璧な衛生管理ができているわけではないけど、

劣悪な施術環境でもない。

 

今回素晴らしいアーチャンに

巡り合うことができました。

この先、日本人が安心して本場タイで

サクヤンが彫れるような仕組みを

作っていければいいなと思います。

 

 

最後にバンコクスタジオのマネージャーBEAU、

アテンドありがとう!