砂上の楼閣

 

 

担当するお客さんも少しずつ増え始めると共に,

机に向き合う時間も増え、

嬉しさを感じながらも、

気がつくと運動不足を同時に痛感しているそんな昨今、

運動不足解消と気分転換も兼ねて柔道を始めました。

正確には再開したという言い方のほうがいいのかもしれません。

 

自分は、

家が代々武道に精通した家庭に育った為、

小さい頃より柔道を習っておりました。

礼儀、作法の基本も柔道から学びましたし、

勉強のできない自分が進学できたのも柔道のお陰だったり、

人生において重要な柱として自分の中に存在しています。

 

久しぶりの畳の上は、

学生時代に戻ったような気持ちになりますが、

体力だけは厳しく現実を知らせてくれます…焦

怪我だけはしないように心がけながら、

空いた時間はなるべく稽古に参加して、

弛んだ体や精神面に喝を入れていきたいと思ってます。

まずは受け身からしっかりと。

基本は大事ですからね◎

 

この『基本』という言葉、

今になり、ようやくその大事さを理解できるようになったと思うのですが、

兎に角、昔は基本より先に応用をやりたがるタイプでして。

柔道にしても、絵にしても一流を真似る事に必死なタイプの人間でした。

 

絵の場合、

真似る事で一見すると絵を描けてるように見えるのですが、

オリジナリティーが欠け、

描けば描くほど落ち込み、

描かない事に逃げるとその事に不安になる。

そんな負の連鎖に陥った時もありました。

 

絵にとっての基本はデッサンや模写にあたると思うのですが、

その基本を、彫師を目指すようになってからは意識的に取り込む事にしています。

今回はそんな自分に課せてる基本練習の一部抜粋して紹介させて頂きます。

 

まずは基本中の基本で画用紙に鉛筆で影を捉える練習です。

濃さの違う鉛筆で描いたり、

同じ濃さで筆圧のみで濃淡をつける練習をしてみたり。

シンプルな作業ですが、非常に奥が深いです。

 

rosedraw

 

 

白画用紙でのデッサンに慣れてきた頃には黒画用紙に白鉛筆で

光を捉える練習です。

人間は光より影を見る方が得意なようで、思ってる以上に難しいです。

30分でどこまで描き込めるか等、自身に課題を設けたりもします。

 

 

chickendraw

 

 

黒画用紙にも慣れたら茶色の紙の上に、

白と黒をつかって光と影を一緒に描いてみたり。

別々の紙に影と光を分けて描いて、

最終的に合わせてみて光と影が重なっていないかチェックしたりもします。

勉強した箇所の答えがすぐに分かるのが便利な反面、怖い所でもあるように思います。

 

 

rose

 

 

その他、刺青を意識して消せないコピックで描いてプレッシャーを疑似体験してみたり

 

 

tigerdraw

 

jasondraw

 

 

途中で飽きがきたら、自分の好みにアレンジを加えながら、

楽しく描く事を大前提に考えます。

 

 

ironman

 

 

写真を忠実に真似る事は、

基礎の中の応用に思えます。

光、影に色が加わる事によって、

表現の幅が広がったり、

逆に狭くなったり、

あらゆる面で自問自答することで発見ができます。

 

 

flogdraw

 

spiderdraw

 

写真 2016-02-09 12 59 21

 

 

今日のブログタイトル『砂上の楼閣』

道場に教訓の一部として飾ってあった言葉でして、

気になって調べてみると

-基礎がしっかりしていないと、どんなに立派な物を構築しても長くは保つ事は不可能である-

という意味だそうです。

 

そんな事もあって今日は改めて基本を振り返ってみました◎