彫師の人生part3(カルチャーチョック編)

彫師の人生part3(カルチャーチョック編)

KANです。
part2のつづきです☆
買い付けは通常10日間程度で3,000キロくらい走ります。
カリフォルニア、ネダバ、アリゾナ、ユタ州などの西海岸寄りが主で、朝から夕方まで買い回り、夜は移動し、次の町へ==の日々。
裕福な暮らしをしている人の少ない場所へ行くが多く、観光地でももちろんありません。
ガイドブックには載っていないリアルなアメリカが、そこにはありました。
例えば家の窓。犯罪の多い危険なエリアは鉄格子が張ってある。いろいろな町へ行くので、特に夜はこれが目安になります。
宿が見つからず迷ってしまってヤバッ!車に銃口が向いていた事もあったっけ(汗)
田舎町の小さな店で掘り出し物があり、3,000ドルをチェックで支払った後のこと。
たぶん店のオーナーが不安になって警察に通報したのでしょう。他の店にいたところを職務質問され、tattooはどことどこに彫っている?だの、ずいぶん細かく身体チェックされたこともありました。
tattooが個人認識のひとつとなるのは世界共通なのですね!
白人のおじいちゃんのtattooもアメリカならでは。
ひじ下から手首の間に彫っている方をたくさん見かけました。もちろん、年季の入り方も相当でしたから、ベトナム戦争で彫ったのかな?昔はやんちゃだったのね!などと勝手に想像したりね…(o^-‘)b
それと驚いたのはtattooスタジオが多いこと!
大通りに面して[tattoo]の看板を大きく掲げた路面店が、至る所にあるのです。小さな町も例外ではありません。
当時からアメリカで彫ろうという気はなかったので、店に入ってみることもなかったのですが、日本との感覚の違いに驚きました。
海外旅行で「Oh!Good tattoo!」と笑顔で声を掛けられたことがある方もいるのでは?
日本で「あら、いいタトゥーね」なんておばちゃんに声をかけられることは、まずありえませんが、海外では日常です。
tattooが世代を超えたコミュニケーションのきっかけになること自体、自分にはカルチャーショックでした。
※入国審査の際はコミュニケーションツールにはなりませんので露出は控えめに。。。(笑)
今回はtattooについて多くお話しましたが、一人でアメリカを走り回り、古着買い付けを通して異文化に触れ、見聞を広めることが出来た時期でもありました。なんせ捨て身でしたから(^ ^);
これ当時のお店↓

アメ車と古着が好きなただの兄ちゃんでした☆
さてさて、次は彫師への転身の話です(_ _)