彫師の人生part5(奮闘編)

彫師の人生part5(奮闘編)

KANです。
Part4のつづきです。
こうして彫師として歩き始め、下北沢の小さなスタジオを任されることになりました。
看板からフライヤーまで手作りです☆
仕事もデザインの勉強にもかなり没頭しましたよ=。遊びはそれ以上でしたが…(笑)
「昔から絵が上手かったんですか?」とお客さんからよく聞かれます。
そんなことはないのですよ。手先は器用なほうでしたが、毎日絵を描いているタイプでもない。
自慢できることと言えば、小学校の時にもらった絵の賞状1枚くらいなモンっすから(笑)
あっ、図工だけはずっと5でした(*⌒∇⌒*)
任された以上、失敗すれば自分の責任。
でもなぜか自信があったのです。
彫師だって、ひとりの人間。
生まれてからずっと彫師なワケでもなく、誰だって様々な人生の履歴書があります。今まで生きてきた人生すべてが、彫師としての仕事にフィードバックされているはずでしょ。
例えば自分の今までの職歴は、パブのカウンター、求人広告デザイン、フリーデザイナー、フリーマーケッター、露天商、バイヤー、ショップオーナー…etc
その全てがあって今の自分があるのですね☆
20代いろんな経験をして、その全てを活かす事が出来る自信という意味なのです。
絵が上手いだけでなく、何が本当に必要だろう?
人に一生消えないものを彫ることの重み。
それを心底理解し、第一に優先して仕事にあたるには、やはり人としての修練というか、厚みが必要なのかも知れません。それを実感するまでに相当の時間を費やしました。
やっぱり人と人との信頼関係って大事なのです。
話がずれましたが、任されたスタジオも紹介などでご来店いただく方も多くなり、無事軌道に乗せる事ができました。
そして2003年、独立することを許して頂き、ストローカーが誕生することになります。
。。。つづく。