ハッシュタグ(#彫師 #タトゥースタジオ)に思う。。。

KANです。

 

 

みなさんはタトゥーを彫りたいと思ったとき、

どのようにスタジオを探しますか?

昔は電話帳に刺青師の欄があって、そこで見つける,,,

そんな時代もありました(懐かしい^^)

 

今はネット検索やインスタグラムが

主流なのでしょうかね?

インスタやツイッターなどは

ハッシュタグで簡単に選別することが出来ますので、

ひと昔前に比べると

そりゃもうスタジオ探しはラクかもしれません。

 

 

ストローカーでも>インスタに投稿するときは、

もちろん関連するハッシュタグをつけていますが、

最近少し気になることがあります。。。

 

 

ハッシュタグでスタジオを探す場合、

そのスタジオあるいは彫師の技術がどのくらいか?

衛生面は万全か?アフターフォローはあるのか?

などの情報を得ることが出来ない。

 

長年スタジオを構えている彫師も駆け出しも

すべて一列で扱われることに

微妙な戸惑いを感じてしまっているのです。

もちろんその中には腕の良い彫師もたくさんいる。

さまざまな事情があってプライベートスタジオで

仕事を受けている彫師も少なくないですから。

 

でもちょっといじわるな言い方をすると、

インスタのタグを付けて

ダイレクトメッセージで予約を受け、

自宅へ誘導し彫っている輩が

混じっていることもありえるワケです。

 

イメージと違うものを彫られたとか失敗されたとか、

その後音信不通だとか追金よこせとか

お金を払って連絡が取れなくなったとか、

そういうトラブルは今も昔もあります。

 

最近はとりあえずマシンの扱い方をスタジオで覚え、

すぐ辞めてしまう子が非常に多いと聞きます。

ウチでも同じ様な子がいました。

そういうふうに義理欠きをした子たちは、

必ずと言っていいほど、

バレないようにひっそりと活動を始めます。

電話番号やホームページはもちろん、

名前も住所も公には明かしません。

不義理を先輩や店に知られたくないからです。

見栄えよく加工フィルターを施し、インスタにアップする。

プロの彫師と同じタグをつけ、あとは待つだけ。。。

良くも悪くもネットの使い方を心得ていて

それが小銭になることを知っています。

 

 

彫師は自分の努力や才能だけで

花開くわけではありません。

施術部位に合わせた経年変化の予測、

針やインクのクセ、

肌に合わせた彫り方なんてお客さんすべて異なります。

相手に対する礼儀作法から一挙一動だって

「師」と呼ばれるには、もちろん不可欠。

絵は上手く描けても、彫り物はそうはいかない。。。

 

歴10年もしくはのべ人数3,000件彫ったとしても、

まだまだ半人前だよ…という世界です。

多くを経験してきた先輩たちが

現場でそばに付いているということは、

最短距離でその中間地点へ

辿り着けるということを意味します。

そうでない場合、はっきり言いますが

お客さんの肌は試行錯誤の実験台として

扱われるいうことになります。

先輩からの実体験に基づいた情報量と

ノウハウ伝授は桁違いの差ですから。

 

 

 

自宅でひっそりとというスタイルも、

こういうご時世ですから

ある意味マッチしているとは思いますが、

彫られる皆さんも

彫師の変わりつつある現状を

勉強していただかなければいけない

時代になったと強く感じています。

 

 

 

電話番号や所在地、ホームページでの

詳細な情報をしっかりと確認し、

そのスタジオが自分好みのタトゥーを彫れるのか?

腕は確かか?

衛生機器は完備しているのか?

さらには長く付き合っていけるのか?

そんな観点でもスタジオや彫る人間を

見極めることがこれからは大切だと思います。

 

自宅スタジオでも長年彫師業に携わり

本当に上手で人間的に成熟した彫師さんも

たくさんいますので、

そこを境界線にしてどうこう言うつもりは全くありません。

ただ彫られる立場として

しっかりとスタジオを見る目を養っていただきたい。

 

 

ある意味、

いろいろなスタイルの人間が出てきたということは

いずれもっと彫師の層が厚くなり、

日本のタトゥーカルチャーも

さらに面白くなっていくことでしょう。

 

ただ彫師とは呼べない“なんとなく彫れる人”が

その中に混じってくることも間違いないです。

後悔しないために他のネット情報同様、

インスタでの情報選別も

ぜひ意識していただければと思います。